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詩【 空へ託す雪薔薇に 】

《 雪薔薇への願い事 》



みぞれ降りし早春の、暗闇の空に
静けさを伴い音もなく
寒風を抱きしめた雪が降る

《 みぞれやみぞれ
見えぬ暗闇に雪は降らせ
積もることもなく消える前に
その雪の中に願い事を
秘かにかかえておくれ 》


早春の頃に降る雪は
願ふ人の想ひを雪の中へとかかえて
忘れぬうちに空に持ち帰るのだと云ふ


願い事を託されし早春の頃の雪は
やがて   いつの日か
その願ひを叶えて戻ると云ふ


我は秘かに託す願ひ事を
《 雪薔薇への願い事 》
呼ぶものなり


雪の結晶が
白薔薇に似ていると思ふた幼い頃に
早春の頃に降る雪への願ひ事を
《 雪薔薇 》と呼び、空へと託せし
かつての、我が小さき両手を空へと


過ぎ去りし時の流れはあれども
暗闇の空に降る、早春の雪は
我が願ひ事を秘かに託す雪薔薇よ

我が心の両手を夜空の雪に託して
願ふものなり


早春の夜空に託す、雪薔薇よ
我が願ひ事を秘かに託す雪薔薇よ

毎年のように幾度も願ふ雪薔薇よ

空へ消える前に
我が願ひを空へと持ち帰りておくれ

雪が願ひを忘れぬうちに
早く空へと持ち帰りておくれ

我が願ひ事を秘かに託す雪薔薇に


■■【 詩作品の説明文 】■■

■ 詩作品内の【 雪薔薇 】とは、薔薇の花のことではありません。

私が幼少期の頃より【 ぼたん雪 】または、【 みぞれ 】などの早春の頃に降る雪のことを言った言葉です。

また、その雪が白薔薇に似ていたため、雪薔薇と私が名付けたものです。

いわゆる、幼い頃の私が名付けた【 造語 】が、雪薔薇と言います。

雪薔薇とは、早春の頃に降る雪は溶けて消えるのも早いため、願い事をすると、その願い事は忘れぬうちに空へと持ち帰ることがあり、やがて、いつの日か、それらの願い事を叶えて、願う人へと持ち帰ることがあると言う、民間信仰みたいな話によるものです。

また、これらの願い事は、積もる雪ではなくて、早春の頃に降る【 みぞれ 】や、【 ぼたん雪 】が願いを叶えると言います。

いわゆる、早春の頃に降る雪は溶けて消えるのも早いため、そんな【 民間信仰 】みたいな話があったのでしょう。

また、例えば不幸に見舞われたとしても、いつか一生懸命に生きていれば願いは叶うということで、明日への道標になったのかもしれません。

要するに【 いつか必ず幸せになれる、いつか必ず願いは叶う 】と、そう思いながら生きていくことが重要なのだと教えてくれるための、全ての人間への道標なのかもしれませんね。

そう思うと、人間は人生の中に真冬の寒い吹雪があろうとも、その暗闇の冬があるからこそ、やがてその先に春は訪れてくることを、決して忘れてはいけないのかもしれませんね。

四季は繰り返すように。
心の光と影が一対にあるように。
人の中にある季節時計は動くように。

人間が刻む季節時計の針は、ゆっくりと休みながら、巡り巡り季節時計は動くことを。

全ての光と影を一対にして。
全ての人間に、必ず光と影は一対にあるのですから。

■【 詩人/立原 純 】■

■【 作成日 】■
【 2018年2月23日《 金 》】



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# by kazeumi-jun | 2018-02-23 00:06 | | Trackback




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詩【 真夜中の時計《 光と影 》】



街路樹が西の空に光を送り出せば
やがて真夜中の時を刻む時計が
静けさの中から声を荒げ始める

それが夜というものだ


季節は春を刻むとき
その真後ろでは張り付くように
冬の過ぎ去った時計が佇んでいる


誰かが言った
《 春を待つ君、と 》
《 春が苦手な、ボクは 》と

春には似合わないから
不必要だとでも決めつけるのかい?

必要であるかないかを決めるのは
君ではない
光と影一対あるように
どちらも必要なことなのさ

光に影が必要なように
影に光が必要なように


冬が嫌いなわけではない

それならば何故に冬を描くことが
少ないのかと尋ねる人がいる

すると返答するだろう

《 今いる人生そのもの長い歳月は
氷壁のある万年雪だからさ
誰だって、寒げな真冬に佇んでいれば
否が応でも春を待ち焦がれるだろう
だからさ
冬を描くことが少ないだけさ 》

光があれば、その裏には影ができる
それは当たり前の話だろう
光と影一対あって当然だろう


だからと言って
冬を嫌いなわけではない
冬があるからこそ春が訪れるもの
当たり前の話だろう?

待ち焦がれる春は憧れという光を放ち
その裏側には影ができる

どちらも同じ光と影の一対

この日本の季節は春夏秋冬とある
季節時計は動くものだからこそ
だからこそ、季節はいいのだと
だからこそ、四季折々は光を得る

過ぎ去り始めた寒風は
笑いながら、そう言うことだろう


それは光の空を西の空に
送り出した夜でさえも
そういって、笑い飛ばすことだろう

春を待ち焦がれ、待ちわびることは
悪いことではないのだと

人生そのものに長い歳月の冬が
そこにあれば
春を待ち焦がれるのもまた
光と影一対のものだろう

冬がそこにあるから
春を待ち焦がれているだけさ
光と影一対のように


きっと、夜の暗闇が   君の話を聞いて
そこで夜が光と影を映し出しては
笑い飛ばしていることだろう

大した問題ではないのに、わざわざ
複雑にして考えたりしないことだよと
真夜中の時計は笑い飛ばすことだろう

その話を聞いた傍らの
真夜中の時計は笑い飛ばすことだろう

暗闇の中で笑い飛ばすことだろう


光に影が必要なように
影に光が必要なように

光は影があるからこそ、光というのだ

むしろ、その光だけでは
人間は存在すらしないだろう


■【 作成日 】■
【 2018年2月22日《 木 》】



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# by kazeumi-jun | 2018-02-22 03:00 | | Trackback




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詩【 芽吹き《 心で抱きしめる 》】



大地より出でたるものの合図あり

《 早春の芽吹きありゆへに
     春を迎え喜びの風を贈ろう 》

時を刻む季節時計の風が
微かな秘めやかさで声を放てば
瞬く間に   山裾の里では
合図の芽吹きバトンリレーは
次々と繋ぎゆくことだろう


冬の寒風は終わりに近づき
冷ややかさを伴う風が
土に眠る根を起こすことだろう


おゝ  小さき芽よ
早春の季節時計は動いたと
いち早く合図を受け止めて
君らは出でたるものと
我は視線だけの声をかけよう


旬な若葉色の葉に
新しく生まれた声に光を注ぐとき

その小さき芽吹きに
引きずられるように

大地より出でたるものの
芽吹きはありて
早春の時を刻む季節時計の針は
カチリと動きを始めたと
風は伝えてくるだろう

春を迎える風が行き交うことを


木々の視線は大地に向けられ
辺り一面に咲き始める草花と
芽吹いたばかりの、フキノトウの
微かな声に耳を傾けることだろう


そのとき、大地より出でたるものに
我が両腕を広げて
君らを心で抱きしめることだろう

君らの小さき芽吹きの息づかいの声を
秘めやかな息づかいの声を

我が両腕を広げて
君らを心で抱きしめることだろう


■【 作成日 】■
【 2018年2月21《 水 》】



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# by kazeumi-jun | 2018-02-21 07:42 | | Trackback

詩【 幻覚の声灯り 】




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詩【 幻覚の声灯り 】



街路樹が微かに光る街灯りに沈み
夜の暗さに覆われる頃

無音ではない微かに行き交う車と
それまで聞こえなかった遠くの
音の波が重なり合い
静けさの中に集うとき
窓灯りは内側へと   こもり始める


一枚の壁が音を遮断しては
街路樹の世界を変えていく

昼間の空の異次元空間と室内が
まるで逆転現象したかのように


無音ではない夜の暗さの中に
微かな音を探せば
声のない街路樹と
冬風の揺れ動く硝子の音が
街路樹の絵柄を想像させている


声を忘れた、窓硝子の内側の世界で
無音に近い箱の中には
窓硝子にかけられた布が
街路樹の世界を遮断したまま
不必要な灯りはつき
意味のない声灯りのようにさへ
思うような室内


それまで別枠の異次元空間だった
昼間の空が逆転しては
こちら側の空間をつくりあげて

けれども箱の中には
無音に近い微かな生活音が
さも、外の異次元空間を移行して
つくりあげているように

静けさの街路樹は
どんなふうに見ているだろう


通りがかりの行き交う人でさへ
窓硝子の内側は知らぬふりで
過ぎていくことだろう

見えぬ別枠の異次元空間を

箱の中の微かな生活音が
不必要な声灯りを訝しげに
笑いすらも堪えているように

その街路樹からは見えぬ光景を


明々と灯された幻覚の声灯りとは
さも、蛍光灯に人の声が囲むように
映し出された幻想でもあるのだろう


窓硝子の内側では無音に近い中
幻覚に近い声灯りをつけて
静まり返る夜を飾り立てている

街路樹からは見えぬ別枠の世界を


こちらの窓硝子の内側では
幻覚に近い声灯りが夜を飾り立てる


こちらの窓硝子の内側では
幻覚に近い声灯りが夜を飾り立てる


■【 作成日 】■
【 2018年2月13日 】



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# by kazeumi-jun | 2018-02-20 09:21 | | Trackback




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詩【 隔てられた透明な壁 】



厚さ数ミリのガラスの向こう側で
この部屋の世界よりは
遥かに広々とした水色の空はあり
野鳥の声は飛び交い
羽根を休める鳥の
秘めやかな日常はあるのだろう


厚さ数ミリのガラスの内側からは
小さな水色の空が見えるばかり

微かに揺れ動く外の物が
音のない風の行き先を
我が視線へと伝えるだけであり
冷たさ残る風と太陽の光は
厚さ数ミリのガラスの内側とは
まるで別の世界をもつくりあげる


野鳥の鳴き声が響きわたり
見えぬ姿を想像させる

羽根を持つ君らは
この厚さ数ミリのガラスの外側で
あの広々とした水色の空を
飛び跳ねているのだろうか


厚さ数ミリのガラスの内側では
全てが想像するだけのものになり
君らとは異次元の世界かもしれぬ


我が視線の先で微かに揺れ動く
人間の使う物が
君らにはどう映ることだろうか

厚さ数ミリのガラスの内側と外側

ほんの数ミリの違いだというのに
世界は全てが想像という名の
異次元空間へと変わるのだから
視線の不思議さはなんと言おうか


厚さ数ミリのガラスの向こう側では
水色の空が夕景の色に
変わり始めていくことだろう


我が視線の先で厚さ数ミリを隔てて
現実の中に透明な壁をつくっている

こちら側とあちら側に透明な壁を

私はこの厚さ数ミリの内側にいて
隔てられた外の世界を垣間見ている


■【 作成日 】■
【 2018月2月12日 】



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# by kazeumi-jun | 2018-02-19 13:20 | | Trackback




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詩【 薄紅色の花唇《 河津桜 》】

《 河津桜と草花の愛絵図 》



薄紅色の花びらに
早春の季節時計は動き始める
聞こえぬ音は風に紛れて
ゆるりと歯車を噛み合わせる


その花びらの唇は薄紅色の声を放ち
微かに秘めやかな鈴音を響かせて
澄んだ息づかいの会話を始めていく


密集した花唇が涼やかな声を放ち
あたり一面に鳴り響くとき
大地に根付く小さきもの達は
その薄紅色の花唇の声に惹かれて
顔を覗かせてしまうことだろう


秘めやかな薄紅色の花唇は
大地に覗いた小さき草花に
仄かな匂ひの挨拶をすることだろう


想ひという名の挨拶を受けた草花の
秘めやかな小さき声も、やがては
季節時計の針が愛しげに
受け止めていくことだろう


薄紅色の花唇よ
なんと君は愛おしい姿をして
声を響かせるのだろう


我もまた、その薄紅色の花唇から
微かに聞こえる花声を聞いては
想ひという名の挨拶をしよう


薄紅色の花唇は、その大地に根付く
小さき草花へ頬を寄せて
草花の顔に挨拶の唇を近づけて
いくことだろう

愛しげに艶やかさを秘めたまま
頬を寄せて唇を近づけていくだろう
その大地に咲く草花の、花顔の唇に


その頭上では、愛しげに季節時計の
柔らかな針が動き、笑みを浮かべて
優しげに見つめているだろう


薄紅色の密集した花唇と草花との
《 愛絵図 》を受け止めていくのは
柔らかな季節時計の風と知りながら
艶やかさを秘めて花唇は咲きほこる


薄紅色の花唇を持つ河津桜と
大地に根付く草花との
秘めやかな愛絵図を
季節時計の風は知っている


■【 作成日 】■
【 2018年2月18日《 日 》】



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# by kazeumi-jun | 2018-02-18 07:37 | | Trackback

詩【 花手紙 】




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詩【 花手紙 】



空を舞う季節より来たる花手紙
届けられし草花の密かな一輪の
視線に受け取る仄かな君らの会話


誰のものではなけれども
凛とした花姿のままで
変わることなく君らは花手紙を
我の視線に寄せし


人の世の文字などはなけれども
空を舞う季節は届けし花手紙を


小さき花の匂ひすら
まだ冬空にありし枯れ草に
迷い込みし、君らは


声もなく文字もなく嘘もなく
言葉を着飾ることもなく
秘めやかなままの姿を放つ君らの
微かな息づかいに我の心の扉は開く


空を舞う季節より来たる花手紙
宛先不明の花なれども
受け取る視線に、小さき花は笑ふ


草花の種はどこぞより舞い踊り
大地の片隅に降り立ち
再びの再会を果たしたるや


待ち焦がれし、君らの花手紙の
秘めやかさを受けて
我の冬扉さへも早春に向かふ


冬は遠ざかり早春の暦に向かいて
扉の中より手を差し出せば
君らの小さき花手紙の声は聞こえ
冬扉さへも忘れし

枯れ草の隅に出でたる花手紙


待ち焦がれし一輪の花顔に
熱き視線を寄せれば
枯れ草に潜む草花は笑ふ


空を舞う季節より来たる花手紙
待ち焦がれし、我が心の郵便ポスト
宛先不明なればと密かに草花は笑ふ

宛先不明の花手紙と、草花は笑ふ


■【 作成日 】■
【 2018年2月10日 】



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# by kazeumi-jun | 2018-02-17 13:43 | | Trackback




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詩【 紅梅の密やかな手 】



ほのかに匂ふ紅き花顔の
光まとふ色艶に振り向けば
呼び醒ましたるや   春暦


まだ暦の上とは知れども
匂ひ放つ紅き梅の花よ

雪解けすれども寒風ふけば
君らは屋根の上より覗き見る花顔に
迎えし春の色艶を思い浮かべて
ほんのりと笑みを含みつつ


屋根の上より見えし路地裏は
君らに何を見せるものだろふか

微かに呟く声なれども
紅き花顔は揺れし頷き顔に
背を向けて歩く我に
ほのかな匂ひの手が
いつまでも追いかけてくる


背中をつまむ
君らの匂ひの指先が
我を追いかけては
幾度も振り返りし、紅き花顔に

匂ひ放つ紅き梅の密やかな手


■【 作成日 】■
【 2018年2月10日 】



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# by kazeumi-jun | 2018-02-16 08:25 | | Trackback

詩【 山裾の声 】




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詩【 山裾の声 】



まだ見ぬ春風がベールを脱いで
冬空に眠る、春の野に来たらば
そこかしこで小さき花びらは
光の声をかけてくるだろう


遠き山裾の野は
いとも声を上げるかのよふな
しぐさをしながら
風通しの良い大地に向かい
小さな新芽の草にさへ
人の世にはない声をかけるだろう


聞こえぬ声が辺り一面にいきかうとき
山裾の風は微かな笑みすらも
人の世には見せぬように
君らに注いでいくことだろう


川沿いの道を歩くとき
我がつたない両足すらも
小さき草花の芽を踏むことなく
視線だけを向けるだろう


それらの澄んだ息づかいを
この動きのない壁のよふな右手に
君らの息づかいを
吹き付けてくれるだろうか?

我の体内に眠る、血の巡りが悪く
動きを止めた右手は
やっと春が来たと嬉しげに
薄紅色の肌色に変わり
それを君らに見せることだろうから


春が来たらば
この指先に注がれた
君らの息づかいをもらい
この壁のよふな右手から
君らに挨拶状を送らせよう


あゝ 春の野よ
愛おしくも、我が視線の先で
秘めやかな息づかいを見せる
君らの瞬間を
この記憶の中に、全て残すことなく
受け止めようと思ふ


春が来たらば、山裾の野は
我が身の傍らで
なんといふことだろうか
めぐりめぐる季節時計の声を


■【 作成日 】■
【 2018年2月10日 】



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# by kazeumi-jun | 2018-02-15 15:18 | | Trackback

詩【 水流の感触 】




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詩【 水流の感触 】



海へ行こう
波の潮が動きを忘れた手に
しみ込むくらいの水流を受け取る
だから、海へ行こう


ずっと前に動きの鈍くなった両足に
波の潮さへも受け取れずにいると
微かな声で懐かしげに
悔しげに言うから


緑が眩しい樹々の中を流れ落ちる滝

冷たさ残る水流が血の巡る右手の
真ん中を透き通っていくぐらいの
澄んだ水がじかにしみ込むように


ずっと前に動きの鈍くなった両足が
いつだったのか水流の脇にも寄れず
寂しげに言うから


動きを止めた右手の機能の記憶が
冷たさ残る感覚の水流が恋しくて
じかに触れぬと泣いているから

微かに残る右手の動きが
もう一度、この血の巡る皮膚へと
近寄ってみたいのだと憧れを放つ


諦めきれなかった滝の水流が
右手の機能の記憶に残り騒めく
あれは、いつだったのだろう


触れぬ滝の水流が
視線の先で
悲しげに

微かに残る右手の機能が
触れなかった水流が居残り騒めく


すでに、ずっと前に
動きが鈍くなった二の足が
緑が眩しい樹々の中を流れ落ちる滝
それらの水流が恋しいと
微かな機能が動き居残り騒めく


春の海にある波の潮が
血の巡る右手に触るとき
憧れを抱いた水流が嬉しげに
体内を横切っては感覚を告げるだろう


憧れを抱いた水流が嬉しげに
体内を横切っては感覚を告げるだろう


動きを止めた右手の機能が
感覚を欲しがっては懐かしがるだろう
それらの水流の感触を


■【 作成日 】■
【 2018年1月 】

■■【 お読み下さる方々へ。】■■

私は詩人をしています。
詩人/立原 純と申します。

■ 日付の古い詩作品は、すでに封鎖して放置した、他のサイトブログからの詩作品であり、今年の1月から新たに全て、このエキサイトブログの方へ移行した詩作品になります。

これからも稀に、更新日とは無関係な季節外れの詩作品が載ることがありますが、上記の理由によるものです。

【 また、新しく書いた詩作品などにも日付は書いてございます。】

その際、本来のペンネーム【 筆名 】である【 詩人としての名前/立原 純 】と言う筆名に、改めて切り替えさせていただきました。

去年12月に、利き腕である右手の重症な怪我による後遺症のため、コメント及び、お返しのイイネも出来ない理由をプロフィールに書いてございます。

また、今回の詩作品にも書いてある通り、私は両足に軽い障害があり、両足の身体障害者です。

ですから、外を歩く時は、この利き腕である右手はとても重要でした。

残された左手は、さらに【 必要 】なため、この【 重要な左手を大切にしなければならないため 】、現在ではブログなど【 機能が不十分な右手 】を使用しています。

ですが、後遺症による右手の機能が、もう二度と元には戻りません。
今現在、ブログなどを行うには、その【 機能が不十分な右手 】を使用しており、長時間の右手の使用はできません。

以上などの理由により【 右手の使用は時間限定 】されるため、コメントは全て閉鎖とさせていただきました。

また現在では、上記の理由により、お返しのイイネもしてはいません。
あしからず、ご了承ください。

詳しくは、下記の【 新たなプロフィールの内容 】をお読みくださいますように、お願いを申し上げます。

それでもよろしければ、引き続き、これからも【 詩人/立原 純 】の詩集を、よろしくお願いを申し上げます。

【 2018年2月14日 】記

■■【 詩人/立原 純 】■■



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# by kazeumi-jun | 2018-02-14 12:55 | | Trackback

詩【 透明な視線 】




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詩【 透明な視線 】



人の視線は何処へ向けているのだろう
目の前の対となる胸から背中をこえて
幻想に描き出した鏡の中にだろうか

まるで透明な人格が
静けさの中で、陽炎の絵図を
つくりあげてしまうかのように


人の声は飛び交っている
それらは夏の姿なき、ひぐらしの
鳴き声が響きわたるかのように


華やかに見える視線は
対となる者へは流れず
機械の動きに合わせたままで
声は壁にぶつかりながら過ぎる


それらの声は何処へと向けて
何処へ流れていくのだろうか?

それらの視線は何処へと向けて
何処へ流れていくのだろうか?


聞こえぬ機械に吸い込まれ消える
さも、吸い込まれた先で
視線と視線が重なり合うかのように
透明な人格のまま
重なり合うこともなく消えていくと
微かな意識の中で忘れ去り過ぎる


人の視線は何処へ向かうのだろうか
対となる胸から背中を通り越して
壁に吸い込まれていく声の行方を
探そうともせずに


機械の中に、見えぬ視線を探しては
対となる声だけ囲みながら
消えていく様子さえ知らずに


今そこにあるのは透明な人格
吸い込まれ消えることすら置き去り
君らの声が行方不明のまま
君らの視線が行方不明のまま

ひたすら
透明な人格に視線を向けて
人は会話という名の幻想に生きて


人の視線は何処へ向けているのだろう
目の前の対となる胸から背中をこえて
幻想に描き出した鏡の中にだろうか


君ら自身が置き去りにした声と
視線の行き先さえ知らずに

ひたすら
透明な人格に視線を向けて
人は会話という名の幻想に生きて


それが透明な視線とは知らずに

それが、透明な視線とは知らずに


■【 作成日 】■
【 2018年2月13日 】



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# by kazeumi-jun | 2018-02-13 07:35 | | Trackback




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詩【 春風を受け取る朝 】



草木が目覚める朝
私は何処にいるだろう


緑が眩しい草むらの生えた大地で
横たわりながら  柔らかな光は当たり
壁のような右手は緑の羽根が
愛しげに触っていくだろう


草木の香りは風を伴いながら
壁のような右手を包みあげては
目覚めた朝を知らせることだろう


光の受けた匂いさへも
春の朝を知らせていき
身体を包みながら
春の野を越えていく


ひんやりとした草むらの息が
右手の甲に当たりながら
血の巡る右手の内側までも
挨拶状を送ることだろうか


その朝
草木は目覚めたことを知らせて
体内にまで風を送っていくだろう


春の朝を、春が訪れていることを
血の巡る右手は、残る微かな機能で
ひんやりとした春風を受け取り
草木の目覚めを喜ぶことだろう


■【 作成日 】■
【 2018年1月 】



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# by kazeumi-jun | 2018-02-12 13:17 | | Trackback

詩【 凍えた顔 】




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詩【 凍えた顔 】



窓から見た空は分厚い雲のままで
春からは遠すぎるくらいの冬の最中


遠すぎる空は今にも
雪空になりそうで
寒さには弱い右手の機能が
動きを止めたままで
まだ凍えた顔のまま窓を見ている


光の射す空は遠く
いつか夢に見た朧月夜には遠すぎて
黄色い花が一輪だけ
大地の上で早すぎた空を見上げる


春の海が揺れ動き始めるには
まだ遠いのだろうか


見えぬ空を思い浮かべては
寒さには弱い右手の機能が
動きを止めたままで
息をこらえて怯えたまま窓を見上げて
まだ凍えた顔のまま窓を見ている


■【 作成日 】■
【 2018年1月 】



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# by kazeumi-jun | 2018-02-11 07:27 | | Trackback

詩【 美の最高傑作 】




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詩【 美の最高傑作 】



昨日、ずっと降り積もっていた雪が
朝焼けの光に照らし出されて
雪の結晶を美の最高傑作に仕上げる


遠くの屋根は雪布団が被り
ぼんやりとしたまま
雪のベールを醸し出しては
朝焼けの光と真白い雪の彩りは
全ての形を新たに移し変えて
現実の中の幻想美を描き始める瞬間


なんという美しき姿を見せるのか
君らの、その美の最高傑作は


厳しい寒さには弱い右手が
その一瞬だけ忘れて
窓硝子の外の美の最高傑作に
視線は吸い寄せられ
懐かしい頃の雪の姿が
流れてはいく朝焼けの光に


朝焼けの光が真白い雪と
ともに重なり合って
美の最高傑作を描き出していく


それらの瞬間を記憶の中へと
送り込んでいく
一瞬だけの
Ohe-shot*memoryとして

今だけにある、美の最高傑作として


■【 作成日 】■
【 2018年1月23日《 火 》】



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# by kazeumi-jun | 2018-02-10 11:12 | | Trackback

詩【 風通しの良い道 】




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詩【 風通しの良い道 】



人混みで溢れた四車両の電車から
荷物を持って降り立つ
陰湿な空気が混ざり合い
風通しの悪さから息も出来やしない

人混みで息継ぎが出来ず
心臓からストップの
危険信号が送られてくるとき


そんな四車両編成の電車から
透明な影の映し絵を置き去りにして
分岐点に降り立ち
新たに右側の道を1人で歩くとき


その合間に少しだけ
乗り込んだ1車両だけの電車は
私1人だけの体があり
澄んだ空気が心地良くいきかう
風通しの良い息継ぎが
息をする体から
安心しきった声は漏れて流れる


私の体の脇を眺めると
動かない壁のようになった右手が
本当の意味での
行動ある優しさの重要さを
教えてくれたのだと
微かな笑みを浮かべて視線を向ける


明日をいくということは
なんて自由なんだろう


1人で乗り込んだのは
1車両だけの静かな電車だった
息継ぎが出来ると呟く傍らで
動かない壁になった右手の中に
秘められた行動ある優しさが
仄かな空気感の居心地良さを
告げてくる


1人で乗り込んだ1車両の電車
静かな空気感をまといながら
ゆっくりと     再び降りていく


分岐点の道は1人で歩くから
人混みの濁った空気感さえも
全てを忘れて分断された道の
居心地良さだけが残る


また再び私は
1人で乗り込んだ1車両だけの
電車から1人で降りていく


自由な空気感だけが身を包み
人生という分岐点の右側の道を
1人だけで歩いていく
今度こそと、凜として前を向き

私の傍にはいつも
動かない壁のような右手が
ひっそりと寄り添っている

動かない右手の腕は壁となり
本当の行動ある優しさの重要さを
私に告げては
無言で声を繋いでくる


分岐点の右側の道を1人で歩く
居心地良さの空気感だけが
風通しの良い息継ぎ出来ると
私の心臓の信号が、行け!と
合図を送ってくる


これから、私1人だけで
人生という分岐点の右側を歩く

明日をいくということは
なんて自由なんだろう

風通しの良い空気感の傍らで
動かなくなった右手が
密かに、クスッと笑う


私はまた再び
1車両だけの電車から降り立つ
1人だけの道を歩いて行く

決して振り返らず戻ることはない
我が、分岐点の右側の道を進み歩く

心臓からの信号が、行け!と
再び、私に合図を送ってくる
傍らにいる動かない右手を通じて



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# by kazeumi-jun | 2018-02-09 07:03 | | Trackback

詩【 招き寄せた夜 】




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詩【 招き寄せた夜 】



夕景になり始めた空は
ちぎれたような細い雲が
幾重にも重なっており
滲んだ色の隙間に
それぞれの思惑が見えている


あの重ねられた夕景の雲が
見えない街を隠すようにあり
隙間をぬって視線を放ったところで
見えはしないだろうけれども
確かにあるのだろう


次第に変わりゆく夕景の雲が
遠い見知らぬ街を隠すかのように
暗さを伴う色彩に移り変わる


見知らぬ街は
夕景の雲の滲んだ色彩の中へと
遠ざかる

隙間をぬって
西の空に覆い重なる夜の街が
こちら側で
ざわめく声と共に現れては
寒げな風が吹きつのる街の通りに


微かなオレンジ色を含む光の空が
ものも言わず滲んだ空をつくり
夜を呼び寄せる夕景の雲


滲んだ空の向こう側には
沈みかけた見知らぬ街が沈んでいく
夜を招く空が   私の視線の前で
返答することもない疑問を
投げかけてくる


私は返答することもない疑問を
投げかけられたまま夜に向かう


滲んだ空が夜を招いている



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# by kazeumi-jun | 2017-11-16 16:41 | | Trackback

詩【 謎解きの夢 】




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詩【 謎解きの夢 】



笑った顔の白い仮面を付けた
人間が追いかける夢を見たけれど
あの白い仮面は誰だったのだろう


恐怖で揺れ惑い逃げる苦痛さの
片側にいたのは誰だったのだろう


笑う白い仮面が誰であったのか
逃げ惑う苦痛さに歪むのは
誰であったのか


白い仮面の人間は
その顔の向こうすらも
表情すらもなく白い仮面は笑う
形のない白い仮面は笑う
つくられた顔の中すらも
宇宙の中の見えない星の謎のように
真っ白な謎解きのまま


夢とは裏腹な視線では
宇宙の星の詳細なものは
見えないままだろう


まるで白い仮面は
遠くの見知らぬ星の謎解きの
答えを避けるかのような
笑った顔のまま動きすらない

目の奥は宇宙の暗さのまま
白い仮面は表情すらもなく笑う


表情のない笑う白い仮面の目は
全ての答えを避けるかのように


誰に向けられた目の奥があるのか
この体だけに追いかける歪んだ手が
伸びようとしているとき
夢の先で
窓ガラスの透明な風の手が
私を揺り起こしていた


追いかけられていたのは
誰であったのか
笑う白い仮面は誰であったのか
リアルさだけを残して
震えたままの体を残して
謎解きの夢が
リアルさの中で息をする


夢の中のリアルさだけが
意識の中に潜みながら
笑う白い仮面だけが
夢を見た時間の中で
浮き出されるように残され
垣間見る宇宙の仮面の一つの
幻想のように


夢の中のリアルさだけが
手づかみしたまま動き
笑う白い仮面の目は
宇宙の暗さの中の謎解き
あれは誰だったのだろう


謎解きのまま
窓ガラスの透明な風が
宇宙の中の夢から覚ますとき


気がつけば
秋の寒げな曇り空は広がり
車さへ行き交うリアルな時間の
一部を頭上から覗かせている


笑う白い仮面を付けた人間は
誰だったのだろう
謎解きの夢がリアルさの息をする


水面下に潜む周りの全てのものが
ひそやかに答えのない息をして
謎解きの夢がリアルさの息をする



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# by kazeumi-jun | 2017-11-14 14:22 | | Trackback

詩【 風の視線 】




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詩【 風の視線 】



街路樹の樹々が早々と
緑葉が残るまま切り取られていく
それらを
行き交う風が素早くガラス越しに
吹き付けては拾い上げる


声すら持たない透明な表情の
風の視線は
どんな息を吹き付けて
葉色を眺めただろうか


無意識さに宿る視線を
行き交う人々は眺めることもなく
並んだ手順の仕草が
風の視線すらも気がつくこともなく
秋の真ん中あたりに
人々の手だけが動きをする


窓ガラス越しに見える街路樹の
微かな枯葉色には程遠い葉色が
遠のく私の意識を連れ去り
時間という日々を消え去っていく時
深まる秋からは離れた意識が
私を空白にしていく


窓ガラス越しに叩く陽射しが
私の意識を戻したときには
すでに
枯葉色には程遠い緑葉の
行方すらもなく

秋は時間という日々を流れては
変わりゆく街路樹の新たな声を
その場所で生み出していく姿が
確かさの中で眺める


私の無意識な時間の中で
いつしか消え去ってしまったことを
街路樹を行き交う風が知らせる


意識がなかった体は元に戻り
健康体の息を吹き返したとき
街路樹の新たな息づかいが
交換するかのように
そこにはあった


やっとベッドから起き上がった体を
街路樹の下へ向けたとき
秋から冬に移り変わろうとする
新たな息づかいの季節風の視線が
私に向けられた


私の意識を戻したのは
微かなガラス越しの陽射しが
窓を叩く風の視線だった


病いで倒れた無意識の私を
揺り起こしてくれたのは
微かに行き交う風の視線だった


この世に
私の体の命を生還させたのは
微かに行き交う風の視線だった

私は生きている風の視線の中で



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■ 病いで倒れ生還した後に書いた詩作品です。

【 風岬 和華 】
《 かぜみさき・かずはな 》















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# by kazeumi-jun | 2017-11-14 05:42 | | Trackback

詩【 風のような人 】




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詩【 風のような人 】



まるで風のような一枚の淡い葉色を
そっと壊れぬように
両の手で息づかいをも潰さぬように
声をかけるけれども


いつも風のように離れては
季節の葉色をしたまま
その人は流れていくようで


西陽の当たる中を旬な色をして
こちら側では両の手で
一枚の葉色を壊さぬようにしても
風にまみれた空が誘うのか
行き先さえ分からず
舞い上がっては    どこぞへと


見つめる視線だけの両の手は
いつも置き去りにされるようで
離れていく一枚の風のような
その人は
いつも自由の    寂しげな風になり


触れぬと知りながらも
両の手で強風から遮るけれども
爽やかさの風は西陽とともに
また   ふらりと流れては消えて


見つめる視線だけの両の手は
いつも残されたまま    秋風の中に
無言のまま声を閉じ込める


また   貴方は何処へいくのだろう
見つめる視線だけの両の手は
心だけ置き去りにされたまま
悲しげな目の中で秋風は西陽に揺れ
楽しげな姿を見せて


追い求める私は
心だけ貴方を見つめる


手が届かない風のような人を


追い求める私は
貴方という風のような人を
いつも見つめている


微かに滴る秋の一滴が    私の頬を触る

置き去りになった一滴が
ひたすら寂しげに   私の頬を触る

貴方は相変わらず風になったままで



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# by kazeumi-jun | 2017-11-10 14:44 | | Trackback




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詩【 無音に近い秋の風音 】



風音が止まったかのように
静けさだけが回りこみ
運び来るような匂いのする秋が
西陽の空を垣間見せている


何処へ行ってしまったのかと
探しあぐねても
風音は行方知れずのままで
秋の匂いと光の映像だけが
身体の周りを包み込みながら


それでも
微かな風音は運び来る
西陽の空を


微かな風音が訪れる
秋の美しさの中を色あせずに

微かに聞こえる風音の
優しげな色鮮やかな音が


無音に近い音を探しあぐねても
確かな秋の美しさは色あせず
音は遠き宙で輝きを放つ


私の体は確かに生きている

無音に近い秋の風音が
微かな音を聞かせて教える

それでも
微かに    人の声が聞こえる

行方知れずの音が
微かな風音で教える

私の体は確かに生きている


それが全ての答えだと
微かな風音は知らせてくる西陽の空



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人は生きているだけで
それだけで
明日という日に繋ぐ光はある
そう思います。

詩のとおり、難聴です。
左耳は全く聞こえません。
右耳すらも難聴ですが、微かな声や音は聞こえます。

元々が幼少期から両耳の難聴です。
現在では、左耳は全く聞こえません。
右耳は、微かに聞こえます。

ですが、ほとんど聞こえないはずの耳でも、片側の耳は微かな機能をします。
微かに、人の声や、風音すらも聞こえます。
普通に会話も出来ます。

人は生きているだけで
明日という日に繋ぐ光は
あるのだと、私は思います。

人は生きているだけで、それだけで、明日という日に繋ぐ光はあるのだと、私は思います。

私が感じ取ったことを、詩作品にいたしました。

【 風岬 和華 】














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# by kazeumi-jun | 2017-11-07 16:10 | | Trackback

詩【 紅き文《 ふみ 》】




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詩【 紅き文《 ふみ 》】



深まる秋の色彩が紅く染まる
それらのように
愛も深まれば紅く染まる


燃ゆる色を心に秘めて
燃ゆる想ひは心の中で
染まりゆく


言葉には出さねども
伝わりし燃ゆる想ひを
秋の葉色にのせたる紅き色彩に


あゝ  貴方よ
我が燃ゆる愛の葉色は
宙をこえし届けた文《 ふみ 》の
ひそやかな想ひなれば


どこまでも
燃ゆる想ひぞ
染まりゆく秋の葉色に


貴方よ
いつの日にかと待ちわびる
その声の片隅で   秋の鳥はさえずる



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# by kazeumi-jun | 2017-11-06 05:39 | | Trackback

詩【 東の空に 】




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詩【 東の空に 】



東の空に朝焼けは
いつもと同じように訪れて
地上に光を与えるけれども


地上に生きる人々は
あれやこれやと望みが多すぎて
変わりゆく心の移ろいが
濁らせてしまう


朝焼けは
いつだって変わることなく
与えられる光は変わらぬままに


移ろいやすい人々の姿だけが
浮き彫りになって
背中の息づかいすらも
心なしか彷徨い出ていく


人間の望みは多すぎて
朝焼けすらも手は出せぬ


なれども
地上に光を与えることだけは
差別なく降り注ぎ
東の空に朝焼けは見える


願い事をするならば
西の空に陽が沈むとき
星の彼方を見るがよいと
朝焼けは云ふ


遠き彼方にある星すらも
願い事するだけでは叶いはせぬ


積み重ねられた朝焼けが
幾重にも幾重にも
積み重ねた先で
きみらが掴み取るものさと
東の空の朝焼けが云ふ


人間の望みは多すぎて
望むことはしても
願うばかりの声は濁らせて
宙を舞い上がることだろう


東の空に朝焼けは見える

誰にも差別なく与える朝焼けは
いつだって変わることなく
同じように光を注ぐ


積み重ねた先で
いつか手にするものがあれば
それは
きみらが掴み取ったものだろうから


朝焼けは今日も変わることなく
望み多き人々の上で

あゝ   東の空に朝焼けが見える



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# by kazeumi-jun | 2017-11-05 06:39 | | Trackback

詩【 風灯り 】




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詩【 風灯り 】



小さく灯した明かりが
うっすらと遠ざかり消えてゆく
そんな風灯り


小さな言葉が降りては消えて
いつしかまた遠ざかり
うっすらと
再び   あなたは消える風灯り


小さな灯された明かりは
夢にすらもならぬ
遥か宙の果ての遠ざかる幻みたいに


暗闇に取り残されては
明かりのなさに気がついて
声も言葉も失いながら見上げる


あなたは消える
優しげな言葉を濁したままの
宙の果ての遠ざかる風灯り


あなたは消える
優しげな言葉を濁したままの
宙の果ての遠ざかる風灯り


どこに消えゆく風灯り
宙の果ての遠ざかる風灯り


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# by kazeumi-jun | 2017-11-03 20:19 | | Trackback

詩【 空っぽの風 】




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詩【 空っぽの風 】



悲しい時は
からっ風が吹き    吸い取られていき
滴るものすらも吸い取られて
心が空っぽになるというなら
風すらも
空っぽのまま吹き荒れていくだろう


それでは風は哀しきものを
みな拾い集めては巻き上げる
そんな風は
何処に流していくのやら


拾い集めては巻き上げる風の音
その中に
哀しみも涙も集めては流さずに
それでは哀しきものを


どこぞで誰かが嬉しげに笑い
楽しげに会話している
それらを拾い集めてはならぬな


嬉しきものは    そのままで
悲しきものだけ拾い集めて
からっ風は巻き上げる

それでは哀しき風となれば

それでも   やはり
からっ風は拾い集める


悲しい時は
からっ風が吹き    吸い取られていき
滴るものすらも吸い取られて
心が空っぽになるというなら
風すらも
空っぽのまま吹き荒れていくだろう


それらを
どこぞの海に流すやらと
見上げる空に風は吹き荒れていく

流るる風は空っぽのままで



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# by kazeumi-jun | 2017-10-29 22:31 | | Trackback

詩【 朝の灯り 】




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詩【 朝の灯り 】



朝の始発の電車が
空気と通りを抜けて
それらの音が
こちら側までも届く頃


空ではカラスは鳴き始めて
小鳥は鳴きそろい
電車のブレーキらしき音が
静かに貫くように
遠くから聞こえ始める


朝焼けは街の様子を
眺めるかのごとき

全てのものが重なり合い
朝を貫く音と声は教える


それらを聞いては
朝の動きを思い浮かべては
宙で音の成り行きを見つめる

窓際の布の隙間から
微かな朝陽が届くとき

私は真反対の眠りにつく
人とは反対側を歩く人のように


意識は目覚めたままの
眠さのないものが
心棒となり金具となるのか


気だるさだけが
心棒となる金具を
抱きしめようとでもするのか


人が電車に向かい視線を放つ時
私は真反対の眠りにつく
人とは反対側を歩く人のように


踏切の音が鳴る
あの電車に乗る人は
何処まで向かおうとしているのか

気だるさを抱えた中で
思い浮かべては


真夜中を過ごしたはずの
室内の明かりは灯されたまま
待ちわびていると知りながらも


無言のまま真夜中を過ごした
気だるさだけが
心棒となる金具を抱きしめて

朝はゆっくり訪れる
いつもと変わらぬ時間が
明かりの中に沈むときに

朝の灯りは待ちわびる
遅れたままの夜があるように


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# by kazeumi-jun | 2017-09-18 12:02 | | Trackback

詩【 風糸 】




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詩【 風糸 】



風に糸があるとするならば
薄い雲にまみれた青さが
空の内側で隠されて
色彩を放つようにあり

さも見えないように
幾筋もの糸が
透明な光を帯びたまま
あるんだろう


人と人が繋ぐ風糸が
胸と胸で繋がれていることが
見えないはずのものであるように

奇跡に近い風糸の行方を
捜し求めるように
人は空を仰ぎながら
眺めているのだろう    誰もが


秋風は吹いたのかい?
桜の木はもう枯葉を
眠らせる準備を始めたのかい?


人は風糸があるはずの
宙を見つめては
奇跡に近い透明な光を放つ風糸を
君らの中に探そうとするのだろう


風に糸があるとするならば
それは人と人が繋ぐ胸にあり
それらを見つめては

薄雲が帯びたままの
隠された空の青さを
懸命に見つめようとする
ひたむきさに似ている


風糸は君らが持っているのだろう

誰もが繋ぎ合わせる糸と糸の
行方を探すかのように雲の中で

今日も人は眺める
胸にある風糸が何処まで
運ばれているのかを知るために


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# by kazeumi-jun | 2017-09-18 11:49 | | Trackback




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詩【 分岐点の夕陽絵図 】



消えた灯りは
すでに    朝の中に紛れて
お互いに必要ではないのだと


灯りが言った声は届いただろうか


歩く人にも    灯りにも
街を照らすはずの役目は終わり
新たな灯りとして移されて


灯りは沈む夕陽を見つめて
明日を思い浮かべているだろう


その街に灯りは撤去され
別の場所にて生きると
灯りは告げている


歩く人にも    灯りにも
別々の場所にて生きると


歩く人は宙の星へと向かい歩き
視線を放っている


灯りは大地の上で秘めやかに
ほのかに照らしている


いつまで灯りがあるのか
ほのかな灯りにも
知らぬことだろうか


それでも


映し出された夕陽は紅く
色彩は豊かさを視線に映すだろう


人は言うだろう

いとも簡単に決めてしまうことが
不思議でならぬと


分断された道は
いつまでも歩き続けることは
ないのだろう


全ては    それすらも
生きることへの道となる


分断された空に紅く
夕陽は色彩豊かに染め上げる


灯りが言った声が届いただろうか
それこそが分岐点の絵図なのだと


きみの行く道と    灯りの行く道は
すでに分断されたはずの絵図


分断された空に紅く
夕陽は色彩豊かに染め上げる

灯りはひとつだけで見つめる
紅く染まりゆく色彩の豊かさを


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# by kazeumi-jun | 2017-09-18 04:24 | | Trackback

詩【 オルゴール 】




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詩【 オルゴール 】



街がオルゴールになる

描かれた街の灯りから
無数の声は    ひそやかに奏でて
いることだろう

声と声は音楽のように
様々な声を地上に映し出しながら


それらを誰が見ているだろう

誰もが知らない星の人々すらも
見つめているかもしれぬ


街がメリーゴーランドになる

あちらこちらに描かれていく
無数の灯りの外側では
車も   歩く人々も街灯りの上で
笑い声も   泣く人すらも
夜景の絵図に染まりながら


そうして美しき夜景が終わる頃

朝焼けは人々の上で
また次のために    夢を描く時の
光を差し向けるだろう


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# by kazeumi-jun | 2017-09-17 05:40 | | Trackback

詩【 歳月の時計 】




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詩【 歳月の時計 】



歳月とは不思議なものだと
静かに揺れる波の動きが
微かな言葉を告げる


海の傍らで
様々な物語があるように
哀しき物語すらも
波間に揺れ動き
とどめることもなく


人の意識には
残るであろう思いは
変わらぬ船が無言のままで
歳月の長さを教える


歳月は流れようとも
人の意識の中には
悲しき物語も   嬉しき物語も
消えることなく沈み


やがては歳月の時計が
優しげに手を差し伸べて
くるのだろう


歳月の時計の両腕は
いつの日も優しげに温もる手で
無言のまま

優しげに手を差し伸べて
くるのだろう


あゝ   歳月の時計よ
君はなんて優しい両腕を持つのか

広い海の傍らで歳月の時計を見る


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# by kazeumi-jun | 2017-09-15 20:39 | | Trackback

詩【 雨宿りの木 】




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詩【 雨宿りの木 】



夜の中で    路面の濡れた音が
波の打ち寄せる音に似ていて
いつしか   また
雨は降り始め    車は
濡れた濁りの音を奏でて走りゆく

その音の響きの中で
合間を縫うごとく   虫の声はする


コオロギだろうか
この滴る雨の中で
君らの身体は濡れているのだろう


街路樹の草むらに隠れながら
雨の滴りは
秋の気配で冷たいだろう


それでも
重なり合わせたかのように
幾つもの仲間の声は
まるで合わせる音の演奏ごとく


雨は冷たくはないかい
君らの体に当たる雨の雫は

コオロギの体と心が冷たくはないと
誰が決めたのだろう
君らは何も返事はせぬものを


雨の水滴すらもありながら
草や木の枝や    葉からも滴りは
容赦なく当たり続けるだろう
秋の冷たい気配の雨は


涼やかな鳴き声を放つ君らの
その鳴き声の向こう側では
寒さに震えてはいないだろうか
そんなことを思うのさ


深まる秋の季節はあれども
その冷たい気配の雨が
優しくあれと願うのは

君らの声の向こう側では
何かを映し出しているようでもあり

それを木々の枝は知りつつ
君らに雨宿りをさせているのかと

優しげな木々の葉がある
その雨宿りを願うばかり


雨宿りの木々の葉は
涼やかな鳴き声を放つ君らに
優しくあれと思いながら

雨宿りの木々は
小さきものに手を差し伸べると
願っていたいのは   どうしてだろう

雨宿りの木の下で鳴く
小さきものに


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# by kazeumi-jun | 2017-09-14 00:40 | | Trackback