詩【 夕暮れの音 】




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詩【 夕暮れの音 】



電車が行き交い
街路樹の通りからは
朝から昼の音の中に鳥は飛び交う


それらに混ざり込むかのように
夕暮れの音が少しずつ
流れ込んでいく


夕暮れの声は鳴く
カラスは今日の一日を鳴き
微かに聞こえ始めた夕暮れから
夜に向かおうとする声と音が
入り乱れ始めて


車の音は夕暮れの中をひた走る
朝と夕を走る車の音は
昼間の真ん中で空間を生む


どこまで帰ろうとするのか
夕暮れの車は激しさの音をなして


ミンミンゼミは夕暮れの雲の下を
今日も生きたと言って鳴く
あゝ そうだね
今日も君らは生きたね


夜の音が次第に近づき始めては
遠い風の行方を知らせ始める
街路樹の真上は色づきが変わり
移り変わろうとする秋がそこまで


遥か遠くの山岳では
すでに秋の中を生きる様子を
知らせては流れ出しているのだと


夕暮れの音が少しずつ
様々な形で複雑に混ざり込んでは
人の町が流す夕暮れ音が
それらを押し出すかのように


夕暮れの音が聞こえ始める
全ての音が流れゆく時計となり
今を教えている


微かな秋へのカウントダウンが
始まっては
一日の様子を知らせ始める夕暮れに


全ての音の色彩の中に
夕暮れの音が聞こえ始める

夕暮れを知らせるための
音が混ざり合いながら過ぎる
そうして一日は移り変わり
夜の音と鳴き声は始まりゆく
一日という時計の中で



全ての音の色彩の中に
夕暮れの音が聞こえ始める
一日という時計の中で


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by kazeumi-jun | 2017-08-17 18:15 | | Trackback