2017年 09月 07日
詩【 山降りの風 】
詩【 山降りの風 】
《 やまおりのかぜ 》
折しも曇り空の陽射しさへ出ぬ
一日が続いていくときに
太陽が休憩している様子だと
街の風が言い始める
少しづつ変わる様子を見せては
いたけれど
寒げな山降りの風が
夏の気配をさらうように
追い出し始めては周りくねり
笑みを浮かべて
寒げな息づかいを見せる
人の両腕は寒げな息づかいを
覆うかのごとく遮断し始める
訪れ始めた山降りの風が
挨拶をかねて一周していったと
街路樹の葉先が囁き知らせる
うっすらと頷きながら
人と季節時計とを見ては
返事を待たない山降りの風に
腕を差し向けて手を振るとき
by kazeumi-jun
| 2017-09-07 13:50
| 詩