詩【 器《 うつわ 》の声語り 】




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詩【 器《 うつわ 》の声語り 】



ひととき   夏の間に
透明グラスの中で澄んだ氷は
外壁に水滴ふくみし珈琲の
汗とも思える雫は消え去りながら


冷ややかな季節時計が動くとき

忘れていたはずの
両の手と心を共にいたわる熱さの
君らの白き湯気あふるる器は
無言のままで視線を放つように


今宵も涼しけれ   涼しけれと
季節時計の風は声をかける


人の世の中にも
動き始めた季節時計からの
声は聞こえ始める


両の手を温もりし君らは
忘れていた心に語りかける


そろそろ    君らの優しげな
声語りを聞こうか    器の中から

小さなカップの中から
そっと   君らは笑う


そうだね   思い出したよ
そろそろ    君らの優しげな
声語りを聞こうか    器の中から

小さな器の中からの声語りを


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by kazeumi-jun | 2017-09-12 22:41 | | Trackback