詩【 変わらぬままで 】




e0364312_00025997.jpg




詩【 変わらぬままで 】



春過ぎし頃の柔らかな樹々の色に
誰もが真の姿を見つければ
声もなく君らの葉色を心に映しこみ
人の世で濁りにまみれる声も心も
その柔らかな樹々の葉に
溶け出し消えるかもしれぬ


あれもこれもと手に抱えた欲の
人間の濁りのものさへ持たぬ君らは

おそらく人の世で、人の姿を持てば
君らの柔らかな葉色は
ありえぬほどのものとなり
美しさを醸し出すことだろうか


君らの柔らかな樹々の生きる姿を
誰もが知れども
微かな視線の先から素通りしては
旬な息づかいすらも
濁りの中で置き去りにして人の世は


あゝ  なれども   君らは
いつの時も変わることなき姿で
季節の歳月を繰り返しゆく

変わらぬ美しさを
変わらぬままで


人の世は変わらぬままにいることが
不思議さを伴うと云ふけれども

なぜに、世の人々は君らのよふな
柔らかな葉色の姿さへ
すぐに置き去りにしていくのだろう


変わらぬ美しさを
変わらぬままで、柔らかな樹々は
その樹々の内部に
ひたすら、澄んだ息を浸透させて

それを、人の世では心と云ふのだろう


変わらぬ美しさを
変わらぬままで

そんな生き方をする君らだからこそ
私は樹々の君らを、我が心の友と呼ぶ


■【 作成日 】■
【 2018年2月15日 】



e0364312_00052332.jpg















[PR]
トラックバックURL : https://kazemisaki.exblog.jp/tb/27103803
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
by kazeumi-jun | 2018-02-26 08:57 | | Trackback