詩【 影絵 】




e0364312_10513285.jpg




詩【 影絵 】



透明な窓硝子を塞ぐ若葉色の布が
朝陽の光を受け止めている

繊細に織り込まれた糸の隙間を
潜り抜けるかのように
朝陽は内側までも光を繋ごうとする


一枚の布が窓硝子を仕切り
内側にいる傍観者に見せるように

窓の外から映り込む影絵を
厚さ数ミリの壁を隔てた先で

一枚の繊細な糸と糸の隙間を
潜り込むようにして

ここが異次元空間であることを
知るかのように

仕切られた布から
薄っすらと光は侵入しながら
傍観者に影絵の行方を見せては
厚さ数ミリの向こう側を
伝えようとしては動きをし始める


わずか数ミリの向こう側で
揺らぐ風の行方が、薄っすらと
窓硝子を通り抜けていくとき

そのときの朝に
私は厚さ数ミリの向こう側を知る


*****


影絵となった風の手が
厚さ数ミリの向こう側で
見えぬはずの外側すらも伝えては
無言の絵図を描き始める

影絵の行方
朝陽という光の束をまとめて

それらの影絵で
私は全てを知る
風の行き先を


わずか厚さ数ミリの向こう側と
内側との壁を隔てては

こちら側には透明な仕切りと
一枚の繊細な布織物が
別世界を作り上げる

窓の外の映り込む物が
通り過ぎる風の行き先を告げるとき


*****


厚さ数ミリの内側で
ひたすら、移り変わる光景を
眺めていることを
知っているのだろう


窓硝子の不思議な影絵は
厚さ数ミリの向こう側を
それらの舞台を見る傍観者に
伝えようとしているとことを知る

今日の朝も、こうして
影絵の舞台を見ている

今日も眠れぬままの朝を迎えて


*****


窓硝子の内側にある布織物と
透明な仕切りは、外側との境界線

厚さ数ミリの窓硝子と
布織物で仕切る異次元空間となって
ここに影絵はある

手が届かぬままの傍観者は
ひたすら、影絵を眺める

眠れぬままの傍観者は、ここで


■■■■■■

◆◆【 詩作品について。】◆◆

■ この詩作品の【 影絵 】は、あちらこちらで幾度か描いています。

私は病いに伏せることが多くありまして、この【 影絵 】という詩作品が幾度か重なります。

そのときは食事すらも出来ぬまま、夜を過ごし、眠れぬままで朝を迎えますので、こうした詩作品が重なることになるわけです。

こうした【 影絵 】の詩作品は、そのときの思いなどを綴ったものです。

そのつど、ありのままに思い感じたことを、朝の【 影絵 】という詩作品の中に描いていますので、ご理解の程お願い申し上げます。

【 詩人/立原 純 】

■【 作成日 】■
【 2018年3月6日《 火 》】



e0364312_10550279.jpg















[PR]
トラックバックURL : https://kazemisaki.exblog.jp/tb/27121977
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
by kazeumi-jun | 2018-03-06 20:32 | | Trackback