詩【 扉の中で 】《 ファンタジックストーリー 》




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詩【 扉の中で 】
《 ファンタジックストーリー 》



この体内という中には扉があり
両扉の真ん中に取っ手はある

両手に荷物を持っていたら
開くことがない両扉の取っ手
両手で開け放つ扉
その手で開いてごらんよ


そこには1人の人間が立っている

その人間が着ている洋服には
前ポケットが二つあり
左側の小さなポケットには
何が入っているのだろう?


そこには、心の左側の部分
閉じ込めてきた想いが
しまい込んだまま
置き去りなのさ


右側のポケットには
何が入っているのだろう?


簡単なことだよ
これから先の、憧れや未来への想いと
今という時間を生きるときの
メモ帳が入っているのさ


それだけ?
違うね

左側の小さなポケットの底には
誰も知らない、かつての私が
もう1人、その中で眠っている


右側の小さなポケットには
今を歩く人間の置き手紙


『 この手紙を読んだら
真っ先に
何も持たずに
両手を塞がずに
走ってきて 』

両手を塞いでいたら
この両扉の開け閉めができない
それだけさ

両手に荷物を持っていたら
どうやって
その人間をつかまえるの?


走る先は、どこでもない
置き手紙を読んだ人が知る


そんな体内という場所に
秘密の部屋はあって
その両扉の鍵は

置き手紙を受け取る人が
心の中に持っていることだろう


両扉の中には小さな窓があり
窓を覗き込んだ人が
秘かに持ち去っていったのだから

ここにはあるはずもない


その両扉の鍵こそが
全ての合図となることだろう


その両扉の鍵こそが
声を繋ぎ、言葉を繋ぎ
全てを繋ぐ鍵となるだろう

そのとき
左側のポケットに眠る
もう1人の人間を揺り起こして
ほしいのさ

その人間には
もう一つの合鍵があって
普段は使えない秘密の鍵

二つの鍵は一つになって
合図となることだろう



透明の鍵だから見えやしないさ
心で見るからこそ見えるのさ

心で見る鍵は
自然と見えてくるだろう
その人間ならば知ることだろう
両扉の意味でさへも
合図の意味でさへも
左ポケットに眠る人間すらも


その両扉の鍵こそが
全ての合図となることだろう


鍵は持ち去った人の心の中にある


【 ファンタジックストーリー 】

■【 作成日 】■
【 2018年3月8日《 木 》】



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by kazeumi-jun | 2018-05-04 17:23 | | Trackback