詩【 風鈴は鳴る 】




e0364312_22541131.jpg




詩【 風鈴は鳴る 】



五月の涼風が夜の室内を通り過ぎる

絡め取る風鈴の音が
どこまで聞こえるのだろう

暗闇の夜の中で風鈴の音が響く



見えない音だけが意識の中に
打ち込まれていくように


まるで、記憶という意識の中に打ち込まれていくかのように


残したい記憶
残されたい記憶
共にありたい記憶


生きている証のように、映像すらない見えないものだけれども、そこで風鈴の音は鳴るのだと



記憶という中に残される全てのものが、映像と言葉と声とが混ざり合いながら交差していく



【 不確かさの数々を描いて
    あてどもない記憶の中に
    それらが残されたとしても
    忘れゆく数の多さが
    全てを打ち消すことだろう 】



風鈴の音が夜の中で
どこまでも流れていく
それらを
覚えている人は幾人いるだろう



【 不確かさの数よりも、共に覚えていてほしい人が1人だけいる
それだけで良いのだろう 】



この窓辺に吊るした風鈴の音は、君の心に届いただろうか?

記憶とはそういうもの

君に見せたかった
風鈴の音の中にある、見えないものの記憶という声のように



確かさの中で覚えていてほしい人がいてこその、記憶の中の生きた証

不確かさの中にある
数の多さなどよりも

確かさの中で覚えていてほしい人がいてこその、記憶の中の生きた証



そこに存在する1人が、見えないものの記憶を共に持っている〜〜
それだけで良いのだろう
人の言う生きた証とは



見ているかい?

風鈴は見えても
風鈴の音など見えはしない


見えないものの中にある、風が行き交う瞬間は確かにあったことを、君にだけ覚えていてほしい
それだけなのだと、君に
いつまでも共にありたい記憶として



風鈴の音は風に絡みとられて
どこまで流れていったのだろう

窓辺に吊るした複数の風鈴音色に
見えないものの声と心を映し出す時
いつまでも共にありたい記憶がある



風鈴は命ある音色として鳴る
命ある、この場所で
見えないものの記憶を奏でていく
命を繋ぐ、この場所で


【 作成日 】
【 2018年5月19日《 土 》】


e0364312_22580732.jpg

e0364312_22582895.jpg















[PR]
トラックバックURL : https://kazemisaki.exblog.jp/tb/27284072
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
by kazeumi-jun | 2018-05-19 23:50 | | Trackback