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詩【 春雨の溜息 】




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詩【 春雨の溜息 】



出始めたばかりの桜のかたい芽が
滴る雨に濡れて声の行き先を
探しているだろうか


雨に濡れた大地の草花は
行き先を知りつつも
桜の小さな芽を見つめているだろう



まだ街路樹の木々の芽さへ
出でぬままだというのに
通り過ぎた春時計の針は
風の中で溜息をつく


人の世では
桜の木でさへ嬉しき雨が
ちらりと声なき声を生む

腕に濡れた肌雨が
人恋しさを呼び込む
心にしまい込んだ声が
言葉にならずと雨に溶けては



枝が重なり合う桜の木に
微かな芽が出始めた春時計に
冷たき雨は降り
明日を呼び込む花雫


遠からず花は咲き開き
満開の花笑みは見えしことと
思えども

冷たさ宿る春雨の肌は
無言のままで待ち望む
濡れた枝が何を告げるや


桜と人との境界線こちら側
人の世の時計は声を含みつつ
冷たさ震える春雨を眺める




人の世では
桜の木でさへ嬉しき雨が
ちらりと声なき声を生む

腕に濡れた肌雨が
人恋しさを呼び込む
心にしまい込んだ声が
言葉にならずと雨に溶けては


春雨を眺めつつ溜息を生む
桜の花を呼び込む花雫とは知りつつ
冷たさに震える声なき声を眺める



■【 作成日 】■
【 2018年3月20日《 火 》】



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■ 出始めた桜の花に、再アップ。
【 歌声/jpu2jinさま。】
【 さくらの花よ、泣きなさい 】




【 jpu2jinさま/木蓮の涙 】

















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by kazeumi-jun | 2018-03-20 14:55 | | Trackback




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詩【 街路樹の下にて 】

《 心に刻む春絵図 》



小さき花と、ありきたりな花と
お云ひになりますな

我とて街路樹の下に咲く草花なれば
旬な息を浄化するために
微かなお手伝いをしてるゆへに


されど
人の世は速やかに
雑草と刈られてしまふゆへに

街路樹には悪しき雑草となれば
歩く人々の悪しき雑草となれば
全てわかっていますゆへ


なれども、ほんの少しでも
わずかな春の時を満喫する姿を
視線の片隅にでも
残しておいてはくれませぬか?

***

街路樹の下を歩く我に
春の中で囁きかける草花ありて

雑草と呼ばれし小さき草花が
囁いては視線を向けるゆへに
我は足止めすべく

街路樹の下で咲き誇る草花の春に
今を生きる姿を映し込みて
小さき草花の春の時を、心に刻む


人の世と共に生きる小さな自然の
今を生きる姿に想ひを寄せる


街路樹の下で咲き誇る草花の春に
今を生きる姿を映し込みて
小さき草花の春の時を、心に刻む


〜〜 jun * tatihara

■【 作成日 】■
【 2018年3月10日《 土 》】


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■ この上記の、3枚の写真は以前に私が撮影したものですが、既に私の詩集において、イメージ画像として使用されていますので、この3枚の写真の無断転載、無断複製、無断借用などを一切お断りいたします。

■ なお、このブログ内における全ての【 詩作品の文章と、ショートストーリーの文章 】の無断転載、無断借用などを一切、かたくお断りいたします。

◆◆【 詩人/立原 純 】◆◆















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by kazeumi-jun | 2018-03-12 02:12 | | Trackback




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詩【 花語り《 恋手紙 》】



道端の片隅に
小さな花びらの声を広げて
想ふているよと呟きし君の花語り


誰を想ふと思えども
陽射し溢るる花語りの最中
風は微笑みゆくけれども
君は笑うて風を見上げる
一輪のオレンジ色の草花は揺れて


秘かに花びらは声を広げて
想ふ恋手紙を乗せし花語り


届けたまへと願ふ花びらが
陽射し溢るる秘かな花語りに
微笑む風の行き先は問わねども

願ふ心に誰もが
秘めやかに見つめる


人とは違ふものの垣根を越えし
草花一輪の想ふ声が花手紙となり
風の行き先は知らねども



届けたまへと願ふ花びらが
陽射し溢るる秘かな花語りに
微笑む風の行き先は問わねども


願ふ心に誰もが
秘めやかに見つめる

道端の片隅に咲く
小さなオレンジ色の草花の恋手紙


小さなオレンジ色の草花の花語りに
秘めやかに風も微笑む恋手紙


■【 作成日 】■
【 2018年3月9日《 金 》】



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■ この写真3枚は、私が以前に撮影したものですが、すでに詩集の中で使用していますので、これらの画像の無断転載、無断複製、無断借用などを一切お断りいたします。

■ なお、このブログ内における全ての詩作品の文章についても同様に、無断転載、無断借用などを一切、かたくお断りいたします。
ご了承ください。

【 詩人/立原 純 】















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by kazeumi-jun | 2018-03-12 02:10 | | Trackback

詩【 野スミレの春 】




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詩【 野スミレの春 】



華やかに咲き誇りし桜の花よ
出でたる木の根元に
誰を守りしものぞと問いかければ
笑うて何も言わぬが
それが桜の木の優しさとは知れども

無言のままで風すらも
通り過ぎてゆく


桜の木の根元に秘めやかに
ひっそり咲き誇りし
一輪だけの野スミレに視線はゆき
桜の花よりも気になりしゆへに
申し訳なく思ふと、我は告げる


なれども
桜の木は云うて寄こし

桜の花は誰もが見やるけれども
たった一輪だけの野スミレは
忘れ去られしゆへに
見ておくれではないかと


我は告げられた桜の木に
微笑み返しては、野スミレを眺めし


何も語らず
桜の木の下に根付く
たった一輪だけの野スミレの花よ

君の頭上に陽射しは当たり
光は注ぐなれば
わずかな春の時を満喫なさればと
野スミレに我は語りて


桜の木の下に根付く
たった一輪だけの野スミレの花よ

秘めやかに春を迎えて
春の時を満喫する姿に心を寄せる
小さき春絵図は、ここにありて


我が良き日の1日と思いつつ
秘かに立ち去る我が身の後ろに
野スミレ一輪の花笑みはありて


〜〜 jun * tatihara

*****

■【 詩作品の説明文 】■

以前のことですが、桜の花を見に行きましたら、桜の木の下に一輪だけの野スミレの花が咲いていました。

私は桜の花よりも、その一輪だけの野スミレばかりが気になり、野スミレの花を眺めて帰ってきたことの思い出を、この詩作品に託したものです。

ひっそりと、春を満喫するかのように、春の陽射しの中、一輪だけで野スミレは咲いていました。

写真はイメージであり、実際は桜の木の下に咲いていたのは【 一輪だけの野スミレの花 】でした。

その、一輪だけの野スミレの花が美しくて、心に残ったことを今でも忘れることなく覚えています。

私はその日、また改めて桜は眺めにこようと思い、一輪だけの野スミレの花だけを眺めて帰って来たのです。

その日、咲きほこる桜の花は、私の視線に入ることがなかったのです。

その日は、一輪で咲く野スミレだけに視線をあげたいと思った私がいました。

私はどうしても、せめて、その1日ぐらいは一輪で咲く野スミレの花だけに、私の視線をあげたかったのです。

そんな、小さな自然の春絵図です。

文章【 詩人/立原 純 】

■【 作成日 】■
【 2018年3月10日《 土 》】


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by kazeumi-jun | 2018-03-12 00:31 | | Trackback

詩【 春の雨や 】




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詩【 春の雨や 】



春に降る雨は冷たいと云ふけれど
冷たさの雫にうたれて凍えるのは
木々も、芽吹いたばかりの草花も
人と同じなのだろうかと思ふ

季節雨だとは知れども

季節の真ん中あたりに降る雨は
木の息吹には必要だとは知れども

微かな音鳴りの雨が風を含み
冷たさに凍えるよふなほどの
寒さに思われて


身と心も冷えるのは
どうしてなのだろう


時折   春の雨が凍える心を
呼び覚ますよふで
木々の冷たさを思ふ


*****


重ねゆる春の雨や
何ぞ見やりて君は降る

細い若木でさへも震えし
春の冷たさに凍えし風の冷ややかさ
手の温もりが恋しいと
若木の芽吹きも云ふなれば

人も若木の芽吹きも
同じなのだろうかと思えば


重ねて思ふ春の雨
降りしきる冷たい雨に
草花一輪の小さな葉先は震える

手の温もり恋しければと

光の中の温もりを思い出しながら
垣間見る春の雨の風は吹き
微かに聞こえし窓の外に

冷たさ含む音鳴りの雨がする
冷たさ含む音鳴りの風がする


手の温もりが恋しければと
冷たさ含む音鳴りの雨が凍える


手の温もりが恋しければと
冷たさ含む音鳴りの雨が凍える


■【 作成日 】■
【 2018年3月9日《 金 》】



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by kazeumi-jun | 2018-03-11 00:58 | | Trackback

詩【 夜の絵画 】




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詩【 夜の絵画 】



雨は路面に降り、光との合作で
絵画をつくりあげる真夜中

路面に雨は滴る

夜の街路樹の通りには
静けさだけが光にまとわりつく

その傍らにいる夜と雨とが
光にまとわりつく不思議さに
視線がとどまる


稀に過ぎる車でさへも
微かな雫の音を醸し出しては
夜の街が人間のいる世界を
はみ出したかのごとく


路面に雨は降る
光を浴びた雨の滴が
人工的なものと自然とが共存しては
今までにない、そのつどの
一瞬だけの絵画をつくりあげる


誰もいないはずの街の通りに
見る人すらいないはずの通りに
夜の静けさをまとった街路樹が
ひたすら
夜の絵画を見つめ始める


街路樹の根元に根付く草花すらも
夜の絵画を見つめているだろう

誰も知らないはずの夜の絵画を



私は部屋の窓硝子から
秘かに見つめる

秘めやかに眺める、君らの
夜の絵画の鑑賞を

夜の絵画を見つめる、君らを
私は見ているのだと

君らは気がつかずに見ているだろう
人の世とは一線を分けた中で

街路樹も
街路樹に根付く草花すらも



路面に雨は降る
光と静けさをまといながら

秘めやかに眺める、君らの
夜の絵画の鑑賞を

夜の絵画を見つめる、街路樹の君らを
ひたすら、私は見つめている


■【 作成日 】■
【 2018年3月9日《 金 》】



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by kazeumi-jun | 2018-03-11 00:51 | | Trackback

詩【 幸福を分ける花 】




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詩【 幸福を分ける花 】



小さき白い花びら付けて
君は何を言わんかや

丸い花が告げる幸福の訪れを
誰もが秘める想ひの花よ


小さき白い光を浴びて
君は誰に幸福を告げているのかと
大地に根付く、君の小さき花に
我は問いかけれども
願ふ人は多ければ


白い花びら付けたまま
誰ぞに幸福を分けては
素知らぬふりで咲きほこり


丸い花が告げる幸福の訪れを
誰もが秘める想ひの花よ


人が名付けた花言葉とはいえども
人の想ひを受け取りて花は咲く


想ふ人の心に幸福の花は咲くと
我は思ひしものゆへに

小さき花
スズランの花は人の心を受け取りて
秘めやかに咲く

花の想ひを疑うなかれと

人と花を繋ぐのは、人の想ひゆへに
人と花を繋ぐ、想ひの花ゆへに



想ふ人の心に幸福の花は咲くと
我は想ひしものゆへに


忘れるなかれ
人と花を繋ぐのは、人の想ひゆへに
人と花を繋ぐ、想ひの花ゆへに

幸福を分ける花、スズランの花よ

*****

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人と花を繋ぐのは、人の想ひゆへに
想ふ人の心に幸福の花は咲く

人と花を繋ぐ、想ひの花ゆへに

人が名付けた花言葉とは言えども
人の想ひを受け取りて花は咲く

幸福を分ける花、スズランの花よ

〜〜  jun * tatihara


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■【 スズランの花言葉 】■
【 幸福の訪れ 】

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■【 作成日 】■
【 2018年3月10日《 土 》】















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by kazeumi-jun | 2018-03-10 05:23 | | Trackback




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詩【 薄紫の首筋 】

《 木蓮の花 》



木蓮の白き色艶が輝きを放つ時
季節は移り変わりゆき鮮やかに

薄紫に染まりし、君の首筋が
仄かに想ひの色艶を秘めて
凛と咲きほこる


光を受ける白き色艶の花顔は
何ぞを想ふか、風の声を受けて

振り返る人々の視線を集めども
知らぬふりして、君は首筋の色艶を
光に見せては仄かさの匂ひに染まる


移り変わる季節時計は
あまりの色艶に
振り向きざまに感嘆の声を
あげることだろう

君の白き色艶と、その薄紫の首筋に
何処ぞから引き寄せられる
蝶の姿でさへも
その匂ひに惹きつけられるけれど
凛とした色艶は、光の風を見つめる


いつしか、その風の中からも
何処ぞの花びらは飛びゆきて
その薄紫の首筋に花唇を寄せて
いくことだろう


光の中で染まる花顔よ

薄紫に染まりし、君の首筋が
仄かに色艶を秘めて咲きほこる

その輝く白き花顔と、仄かな首筋は
風の中の、誰に想ひを寄せるかや


■【 作成日 】■
【 2018年2月25日《 日 》】



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by kazeumi-jun | 2018-03-10 00:53 | | Trackback




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詩【 森の一滴の水源/旅路 】



森の細い樹々の手が
秘かに流れる水源を遮るように
秘めやかな水流を隠したいのか
音もなく生い茂る

溢れ出る水流は微かな森の光を
携えて下流へと向かう


真上から見下ろす野鳥は
細い樹々の手を
巧妙に羽根の動きで森を避けては
尖った嘴で
一滴の水を飲むことだろう


森の一滴の水は
秘めやかに出でる草でさへ
あちらこちらでし始める
微かな森の会話を聞いては
静けさの中のしぐさを伝えて

やがて、遥かなる旅路へと
向かうことだろう


森の一滴の水の傍らには
乱雑に生い茂る樹々すらも
水源の森で命を得ていく

ありのままにある森は
人の世とはかけ離れた世界をつくり
森の命である一滴の水を
人間の街へと向かわせていくのだと

微かな声で語らう野鳥が
秘めやかな声で伝えながら、そこで


私は森の一滴の水の流れる様子を
見つめ続けながら
ありのままにある自然の澄んだ息を
いつまでも記憶の中にとどめよう

遥かなる旅路の途中で
いきかう水流の、その先を


長い旅路の途中で流れつく大河は
君らにどう映ることだろうか

人の世と重なり合い流るる大河よ

森の一滴の水は、愛しき姿をして
君らを送り出しただろうと


人の世と重なり合い流るる大河よ

秘めやかな森の一滴の水源は
君らを旅路へと送り出し続けていく

今も、これからも変わりなく
ありのままの自然らしき姿をして


■【 作成日 】■
【 2018年3月1日《 木 》】



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by kazeumi-jun | 2018-03-10 00:49 | | Trackback

詩【 透明な座席 】




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詩【 透明な座席 】



透明な座席というものがあるならば
それは、何のためにあるのだろう

小気味よく誰かが責め立てる
身代わりに座らせるのかと


透明な座席とは
元々が空白ということに
他ならない


いたはずの誰かが
透明な座席に
座っていたとでもいうのだろうか

幾重にも1人の誰かが
クルクルと回りながら
一つの座席に座りながら


いなかった先で
座席に風は吹き抜ける


透明な座席には
誰が座るというのだろう

いたはずの誰かが
存在し得なかった場合には
全てが空白の座席だったと
いうことだろう


透明な座席とは
そういうものであると
私は知るのだ


いたはずの外側で
小気味よく嘲笑うけれども

いたはずの誰かが責め立てる
それが、いたはずの誰かだと
知り得た場合には

責め立てる言葉すらも
幻のごとく思われる


座席とは
本来ならば透明ではない

幾重にも1人の誰かが
クルクルと回りながら
空白の座席に座っていただけと
知り得た先で


元々が、その座席すら
存在し得ないと知ることになる


確かさの座席には
心が座り
視線を放ち
傍らにいることが
本来の座席というのである


透明な座席が空白のまま
消えていくとき

元々が空白の座席だったことを知る


誰かが小気味よく責め立てる
身代わりを座らせるのかと


消えてしまった座席が
あるはずもないのに

責め立てる言葉すらも同じく
消えて風は吹き抜けていく


座席とは
本来ならば透明ではない


現実の中にあるものの中にこそ
座席とはあり得るものだからこそ


確かさの座席には
心が座り
視線を放ち
傍らにいることが
本来の座席というのである


■【 作成日 】■
【 2018年3月6《 火 》】



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by kazeumi-jun | 2018-03-10 00:45 | | Trackback